なぜ英語が国際言語になったのか?その理由と国際語の歴史について

英語は今や世界の共通言語、つまり国際言語として使われています。このことについては異論はないはずです。

では、そもそもなぜ英語が国際言語として使われるようになったのでしょうか?

その理由は一言でいうと、英語が強者アメリカの使う言語だったからです。

つまり、国際的な影響力の最も強いアメリカが世界を支配していくのと同時に、アメリカの公用語である英語も世界を支配していったということです。

今回の記事では国際言語の歴史をみながら、英語がその地位を築いていった流れについて書いていきたいと思います。

世界最初の国際語はラテン語

今の英語に匹敵するような国際語として最初に使われていたのが、中世ヨーロッパのラテン語であると言われています。

中世ヨーロッパではどの国でもラテン語を公用語として使用していたため、官職や教会の職につく人、学者など、いずれの場合もラテン語を覚えれば事足りました。

近いものとして、昔の東アジアにおける漢語があるとも言われていますが、漢語は「話す言葉」という点でラテン語には及ばなかったようです。

つまり、東アジア地域の人たちは漢語の発音ができるわけではなく、文字を書いてコミュニケーションをとっていました。その点がラテン語と異なるところです。

ちなみに、近隣東アジアとのコミュニケーションをとるために、1900年初頭あたりまでの日本の外交官はみんな漢文を書くことができたと言われています。

ラテン語の消滅と宗教革命

そんな中世ヨーロッパ諸国の国際語として活躍していたラテン語にも、役目を終える時がやってきます。

そのきっかけとなった出来事が、16世紀から始まった宗教革命です。

宗教革命の運動の1つに「聖書を自分たちの言葉にしよう」というものがあり、つまり今までラテン語の聖書しかなかったものを、各国の言葉で出版しなおそうという動きが始まったのです。

この結果、ドイツはドイツ語、オランダはオランダ語とそれぞれの言葉での聖書が誕生し、ラテン語はカトリック教会や一部の大学以外では使われなくなっていきました。

とはいえ、ラテン語の書物は18世紀にも散見されていたといわれており、急に無くなったわけではなく、徐々に国際語としての役目を終えていったようです。

国際語としてのフランス語

ラテン語が衰退していくにつれて、その国際語としての役割を引き継いでいったのがフランス語です。

フランスはローマ文明と近く、ラテン語によく似ているということもあり、西欧社会で通用しやすいという特徴がありました。

また、それに加えてルイ王朝という確固たる王朝があったことと、ナポレオンというカリスマがいたという影響により、フランスと言う国のステータスが高まっていたのも仏語が台頭していった一因であると言われています。

とりわけ近代ヨーロッパでは外交でフランス語が広く使われるようになり、明治時代の日本でも外交用語としてフランス語を重視していました。

とはいえ、明治以後は英語が使われるようになったり、軍ではロシア語やドイツ語が重要だったりと、少し不安定な時期が続いたようです。

アメリカの台頭と英語の普及

国際語の地位を英語が独占するようになったのは、第二次世界大戦後のことです。

第二次世界大戦で圧倒的な勝利を収めたアメリカは、国際的な発言力をどんどん強めていきます。

例をあげると、国連分担金の配分をみてもアメリカが25%、フランス・イギリスが7%、中国・ロシアがそれぞれ1%前後とアメリカ以外の4か国全て足してもアメリカに遠く及びません。

アメリカが国外に対する力をどんどん強めていくことに比例して、アメリカの公用語である英語もどんどん国外に普及されていくことになります。

そして、一定以上英語が普及すると、その普及速度は更に加速されていきます。

どういうことかというと、例えば今アラブ人と日本人が外交交渉するとして、どちらかの言葉で公式に交渉を行おうとはしません。

英語が普及している中では、そんな非効率かつ一方に優位性をもたらしてしまうようなことをするせずに、両方が知っている言葉、最大公約数の言語を使おうということで英語が使われるようになります。

このように、英語の普及がある一定を超えると同時にその普及速度が急激に高まっていきました。

こうやって英語に国際語のシェアを奪われていったフランス語は、一部の学会等を除き、国際言語としての役目を終えていくのです。

英語の未来とこれからの国際語

21世紀現在、国際語としての英語は確固たる地位を築いており、過去の歴史を見ても、少なくともこの数十年は変わることはないでしょう。

そして国外移動手段の発展、更にはインターネットの普及と、国外の人とかかわる機会はどんどん増えており、これからも更に増えていくことと思います。

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